昨日の夜、とてもうれしいお知らせが北欧から届きました。
ノーベル物理学賞受賞です。
赤崎、天野、中村さんが、青色LEDを開発したことが評価され、今回の受賞になったのです。
現在では当たり前のようにどこでも使用されているLED。
光の三原色である青がないとカラー表示できなかったのですが、青色LEDが開発され商品化されたことにより薄い表示板が出来るようになりました。
最初に出始めたのは今から約20年ほど前だったと思います。
当時の青色LEDは高価で、フルカラー表示をする表示システムは高嶺の花でした。
それが一気に値段が下がり、現在では私が今使用しているパソコンの表示もLED、そしてバックライトもLEDに変わってしまいました。
表彰発表のコメントにもありましたように、21世紀の明かりはLEDとなっています。
私が独立する前、いや、まだその前にサラリーマンだった頃、働いていた会社は「日本セック」というLEDを使用した表示システムを開発している会社でした。
私がいたころは、赤色LEDが主流で緑色LEDがが出始めたころでした。
歩留まりが悪く、約1週間ほど点灯試験をしてから出荷していました。
生産現場や空港ターミナル、鉄道の到着表示など、その当時とすれば精一杯の表示システムでした。
CPUも16ビットが出始めた頃です。
今では考えられません。
今回の受賞で少しだけ気がかりな点があります。
日亜化学工業と中村さんの特許訴訟です。
青色LED製法特許を譲渡した対価を求める裁判で、中村さんは約8億4千万円で和解をされています。
「特許は誰の者なのか」という議論がされたことは記憶に新しいことです。
会社とすれば、開発できないかもしれない、売れないかもしれない技術に投資し利益を期待します。
技術者は現在在職している会社で十分な環境をもらえなければ、転職をする。
この問題は、私たちのような中小企業でも同様なことが起こりうる可能性を秘めています。
(ま、そんな大それた開発などしていませんが・・・・)
社長は、独立経営者は、会社は自分のもので、鉛筆1本まで自分のものだという方もおられます。
そこまでいくと少しオーバーですが、会社は自分のものだと考えている経営者は多いと思います。
私の考えですが、会社は経営者のものだと言われるとそうだとは思いません。
資本を出した株主、その会社で働く全社員、そして関係者(ステークホルダ)のものだと思います。
しかしながら、独立開業した当時や3~5年程度までは経営者のものだと思います。
いつどの時点からは様々でしょうが、会社は「法人」と言われるように一つの人格を持った「人」です。
会社とそこで働く社員、そしてそこで生産された製品やサービスは間違いなく社会のものであることは事実です。
その辺を見間違わないようにしていかなかればなりません。
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