犯罪を犯し、執行猶予処分、または、仮出獄した人と毎月1~4回程度面談するのが、保護司です。
私は平成16年から委嘱を受け、活動しているのでかれこれ12年ほどになります。
今まで持った対象者は、7名。その内の4名は未成年者です。
中学生のころから不良行為を繰り返し、卒業後少年院送致となったり、執行猶予処分になった子どもたちです。
個人情報の関係で詳しいことは言えませんが、その多くは両親にも問題があることが多いのが現状です。
親が面倒を見ていない、暴力を振るう、金銭の問題がある、など、普通の家庭では考えられない事情を抱えた子供たちが、自分の居場所を見つけるために、不良グループと付き合いってしまい、犯罪を犯していくというパターンがほとんどです。
私は対象者(受け持つ人=犯罪を犯した人)に対し、先ず、「大人のルール」を教えます。
ほとんどの対象者は、時間、日にちにを守りません。
現代の世の中、携帯電をという便利なものが個人所有しているせいか、遅れた、忘れたとしても、すぐに連絡がつきます。
カレンダー機能がついたスマホに約束の時間を入れてあっても、来ないからと連絡を寄こしてくれます。
そんな便利な時代に育っている若者に、「時間を守る」、「約束を守る」ことから教えています。
人間社会で生きていくうえで、人に信用される基本は、「時間を守る」ことだと思います。
そこから、「働くこと」、「社会の一員としての使命」を話しあっています。
私は教員をしていたとか、坊主だとか、人に教えるような経験はありません。
私もいつか、犯罪を犯すかもしれない、あぶない側面も持っている普通の人間です。
でも、自分が生きているうちに何か役に立つことがあれば、それが犯罪を犯した人がまっとうな道に進んでくれれば、やりがいにもつながります。
活動には、対象者と会うだけではありません。
勉強会があったり、各種会の会議があったり、関係団体との調整があったりと、大変な面もあります。
自分がいまできることがあれば、との思いだけで活動を続けております。
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