環太平洋パートナーシップが大筋で合意をしたというニュースが入ってきました。
世界の総生の産の4割を占める世界最大の自由貿易圏が誕生することになります。
日本にとっては農産物の市場価格が下落し、農業への影響が著しい半面、自動車などの輸出増大が期待されます。
農産物、特にコメに関しては甚大な影響が懸念されます。当社は関税枠を維持するということで進めていましたが、結果は輸入枠の拡大まで受け入れたことになりました。
自動車は現行5%の関税が発行後2年目に廃止。自動車部品は米国向けの8割以上の関税を即時撤廃します。
輸入牛肉はさらに安くなるのです。
牛肉は現行38.5%の関税が協定発効時には27.5%となり、16年目以降は9%まで下がります。
小麦は、現在1キロ当たり約17円を国が上乗せして、製粉会社などに販売していますが、国が一旦買い上げる制度は維持するものの、最大で45%の削減が実現するようです。
小麦を使用したパン、うどんなどは値下げの対象になってきます。
農産物が国内の生産者に与える影響の一番は、何といっても米でしょうね。
現在、戦後間もなくの農地改革により、地主から小作農家へ農地が払い下げられました。
小作農家の自立を促すということもあったとは思いますが、アメリカとすれば、財閥解体と同じで、大きな資本や財産を持っているところを小さくし、アメリカに歯向かう力をそぐという役割もありました。
小規模農家が誕生したことは、その時点ではよかったのでしょうが、農地法が邪魔をして大規模化を妨げてしまいました。
アメリカによって農地の所有や規模の変革を迫られました。
すでに農業法人と言われる組織が大規模農業をしていますが、これからはそれ以上の改革が必要です。
TPPがもたらす影響は、様々な面で出るでしょう。
富山で開店したコストコは、その利益を十分に得られすはずです。
反対していた方も大勢いらっしゃいますが、これからの世界、日本を創造していくためには必要な問題です。
今後に期待しましょう。
[0回]
PR