昨日のBS東京、「ワールドビジネスサテライト」で大変興味深い内容の番組を放送していました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20100913.html
「不況でも売れ続ける驚異のデベロッパー ~成長する街づくりビジネス~」という番組です。
ゲストは、山万社長、嶋田哲夫さんでした。
1979年から入居が始まった千葉県佐倉市にある「ユーカリが丘ニュータウン」
山万が開発した街です。
この開発のコンセプトは、「家を売るのではなく街を売る」
1970年代に住宅地を開発するに当たり、当初から商業ゾーン、居住ゾーンを区別して、さらに、街の中に独自の公共交通も通してしまいました。
このニュータウンの特徴は以下のような点です。
・公共交通から全ての家が歩いて10分圏内にある。
・商業ゾーンには、スーパー、映画館などがあり、都会的な充足感を味わうことができる。
・ニュータウンの中心は、公園になっており、自然を満喫することができる。
・学校、京成電鉄の駅も山万が建設し、それを寄贈して居住の充足感を高めている。
・高齢者ゾーンを設け、老人ホームも山万が運営している。
・警備保障会社関連会社として保有して、街全体の安全を監視している。
・保育所も経営し待機児童0%としている。
その結果、開発から30年が経過しているのにも関わらず、若年層の入居がいまだに多いそうです。
大阪の千里ニュータウン。多摩ニュータウン。
ますます高齢化が進み、一部ではゴーストタウンとなっているところもある中、同じころに一民間企業が開発した街がいまだに輝きを持っていることは称賛に値すると思います。
日本では私鉄会社が鉄道を郊外に伸ばし、住宅開発をしていきました。
ほとんどの駅前は、昔のままでロータリーがない、自社の関連スーパーがあるけれど、ちっぽけなコンビニに毛の生えたような古びたスーパーが一番場所のいいところを占拠しているような状態。
埼玉県を走る私鉄の駅周辺で、このような開発をしたところはたぶんないでしょう。
小手指は少しはましかも知れません。
若い夫婦にとって子育てしやすく、老後も住み続けられるような「ユーカリが丘ニュータウン」はとても魅力的です。
短期的な目で利益を追求するのではなく、長期的な観点で居住者の目線で開発をしたことは、他の私鉄会社の開発や、官の開発と一線を画します。
そのような考えで造成を行った経営者は本当にすごいと思います。
私ももし首都圏にいたならば、「ユーカリが丘ニュータウン」に住むと思います。
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