今日の朝礼では、マイナス金利の話をしました。
マイナス金利とは、日銀が市中銀行から預け入れてあるお金の金利をマイナスにしますよ、という政策です。
預けてあるお金はすべてがマイナス金利になるわけではなく、最低預け入れ金額を上回るお金に対し、マイナス金利を付けますというもので、すべての預け入れではないのです。
マイナスということは、お金を支払わなければならないということ。
銀行にとってみれば、預金を下ろし、自分の銀行に戻すことをしないとお金がかかってしまいます。
銀行には現金が沢山積まれることになります。
銀行に置いておいてもお金は生みません。
そこで、金利を安くしてお金を貸すことをします。
私たちにとっては、大変良いことで、設備投資やローン支払いが楽になりますね。
車を買い替えようか?住宅をリフォームしようか?ローンで洋服を買おうか?と思います。
会社であれば、設備投資をして取引先の需要開拓をしたり、古い設備の更新をしたりと、新たな価値創造が発生します。
しかし、ちょっと考えてみると、借りたお金は返さなくてはいけません。
返す当てがあれば、借りた方が良いでしょう。
地方都市の富山で当社のよう業務内容で借り入れをするということは、まかり間違ったら破滅の道のりをたどることになりかねません。
2030年には、富山県の人口が現在の109万人から約95万人台にまで減少するといわれています。
約12パーセントの減少です。
地域だけで商売をしている私たちは、減少していくということを念頭に置きながら、将来のことを考えていかなければなりません。
設備投資をしてそのお金を本当に返していけるのか?
企業によりけりでしょうが、慎重に判断しないと金利が安いからといって借り入れを多くすることは無理と考えます。
別の事業、例えば大都市向けに商品を販売するとか、海外向けの商品を輸出するとかといったことであれば、別の話になります。
借り入れが多くなってしまうことに対するリスクは、慎重に考えなかればなりません。
富山市が現在、世界中で評価されているのは、「コンパクトな街づくり」です。
人口減少し、高齢者割合が多くなっていく中で、どうしたら地方都市は生き残っていけるのか?
そこに住まう住民の最大幸福は何なのか?を考えた時の結論が「市街地に商業、住宅を戻すこと」だった訳です。
富山市中心部ではまだ、再開発が続いています。
完成し、狙い通り市内中心部に賑わいが復活すれば、地方都市のお手本となることでしょう。
私たちは無理に拡大の道を進むのではなく、継続させる経営を選びながら、この人口減少と向き合い、むやみにお金を借りるのではなく、事業の発展をしていきたいと思います。
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