今日の日経新聞一面に「シャープ、台湾・ホンハイが出資」と出ていました。
世界最大手の電子機器住宅生産製造サービス会社であるこの会社は、iphone、ipadなどを受託生産しています。
シャープ株の約10%を取得し、事実上の筆頭株主となる予定で、その売上高はシャープの約5倍、10兆円ほどあります。
シャープの次期社長は「競争環境が厳しくなる中、液晶パネルの生産からテレビ販売まで自社で手掛ける垂直統合では限界があった」と述べておられます。
垂直統合とは、開発から生産までを自社で手掛けるということですが、それが限界だということです。
これは何を意味するのでしょうか?
私が単純に思うのは、「分散化」が必要だということです。
私たちの業種では、分離されていない部分があります。
新築住宅を建てるということを考えましょう。
土地の取得に関しては、「不動産業者」さんがおられます。
自ら宅地開発をされ、分譲してこられました。
しかしながら自ら宅地開発業者になって、宅地を販売している「ハウスメーカー」さんもおられます。
家についてです。
設計図を描く人がいます。
書く人は、ハウスメーカーさんでは内部におられます。
独立して設計事務所を設立されている方もおられますが、数としては少ないと思います。
家を建てる人です。
現在はハウスメーカーさんに依頼する場合が多いので、必然的にビルダーはハウスメーカーと言うことになります。
全部とは言いませんが、3つの要素がハウスメーカーに集中していると思いませんか?
このようなビジネスモデルが今後の主流になっていくのかということになると、どうも疑問符がつくのではないかと思います。
ハウスメーカーがなくなるとは思いませんが、設計するということと、家を建てるということは今後分離していく可能性が残っているのではないかと思います。
戦後、高度成長期までは、家の設計をし、家を建てるのは「大工の棟梁」でした。
その棟梁の中で、ハウスメーカーになっていかれた方もあると思います。
残念ながら現在の主役は「ハウスメーカーです。
もしかしたら近い将来、元の大工の棟梁に家を建ててもらうというようなことに行きつくかもしれません。
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