先日、富山が誇る「不二越」の社長から、「富山県出身者の採用は極力控える」という発言がありました。
理由として、「富山県の県民性が根暗だから」ということです。
この発言が、波紋を呼んでいます。
この発言をを受けて富山県が富山労働局に適切な対応をおねがいいたしたいという、異例の要望を出しました。
富山県民は根暗。
一部、認めます。富山は加賀百万石の弟の国。
きらびやかな金箔や伝統工芸があるお兄さんに比べ、わずか10万石しかない中で藩政をしてきました。
先用後利という独特の商売方法を編み出し、売薬を全国に広めました。
お金がないので、派手なことはできません。
そうゆうお国柄ですので、生活や態度、習慣まで質素になっていったと考えられます。
富山県人は好んで「根暗」になった訳でもありません。
不二越は、今後の展開の中で、富山に本社を置いていたのでは将来の競争に勝てない。グリーバルな人材を広く採用していかなければならないと発表しています。
自社の強みである、「ベアリング」は内燃機のある自動車では多く採用され、発展を遂げてきました。
しかし、自動車は今後、電気自動車になると考えられており、ベアリングの数も極端に減少すると予想されています。
10年後、20年後を予測すると、現状を打破していくことが肝要です。
富山では、この流れに乗れなかった田中精密という会社が苦しんでいます。
自動車用エンジン部品を多く製造しているののですが、方向転換出来ていません。
不二越は「産業用ロボット」も好調です。
その伸びが期待できる分野を伸ばし、生き残りを模索しようということなのです。
発言の裏側はよくわかりました。
しかし、社長として、「富山県出身者を採用しない」と発言したのは、適当ではなかったと思います。
言い方が悪かった。
この問題は、今後も後を引くと思われます。
余談ですが、富山労働局の担当者が,NHKの取材を受けていました。
あれっ、どこかで見た顔だ、と思っていたら、中学校の同級生でした。
彼とは現在でも親交があり、大学生の時も会っていました。
「偉くなったものだ」と思ったのは私だけではないと思いますが、自分もそのような年齢になったことの方がショックでした。
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