北陸新幹線が開業するに伴い、在来線はその県単位で払い下がられ、第三セクター方式を取ることになることが決定していましたが、昨日、その負担割合が決定したようです。
富山県は、県が63%、市町村27%、民間10%。
資本金を52億円程度と見込んでいるようで、その準備金を来年度積み立てるということになったようです。
いよいよ具体的になってきた感じがしますが、2014年度の開業が待ち遠しい限りです。
しかしながら喜んでばかりはいられないようです。
新幹線が金沢までの開業というデメリット。
長野から延伸してきた北陸新幹線。金沢までの暫定開業と言うことになっていますが、そのデメリットは富山県人にとりましては大きな問題となっています。
富山市の人が東京に行くには新幹線で1本で東京まで2時間ちょっとで行けるようになります。
が、大阪方面に行く時にはどうなるのでしょうか?
新幹線で金沢まで。乗車時間10分ちょっと。席に座ったと思ったらあっと言う間に金沢に到着ということになります。
金沢で在来線に乗り換え。階段を下り、また、登ることになるのでしょうか?
サンダーバードに乗って大阪まで行きます。
大阪方面は現在よりもはるかに面倒になります。
魚津の方はどうなるのでしょうか?
在来線で富山まで出て、新幹線に乗り換え。金沢で在来線に乗り換えて行かなければなりません。
現在はサンダーバード1本で大阪までいけます。
大変面倒になります。
国の資料によりますと、富山県からJRで関西方面に行く乗客は約100万人。東京方面は,JRと飛行機を合わせて100万人だそうです。
ということは、大阪方面を考えた場合、富山県人は多少の時間短縮にはなりますが、乗り換えという不便さが発生してしまいます。
それも、富山からの旅行客の半分が不便になるということです。
では、金沢はどうでしょうか?
東京まで行くのに米原経由と上越新幹線経由が選択できますが、料金の安い上越新幹線経由で行く方がほとんどと思います。
開業すれば大幅な時間短縮と乗り換えなしというメリットも付きます。
大阪まで行くのにはどうでしょうか?
在来線サンダーバードに乗って今までと同じ。
どうでしょう?
富山県人にとって本当に手放しで喜べないのではないでしょうか?
これは、富山県にいらっしゃる観光客にも当てはまります。
そして、第3セクターの負担。
もちろん赤字路線です。
その負担は富山県民が等しく負います。
さらに、JRから払い下げられる車両は富山県側は、30年は使っているだろうと思われる特急を改造した車両です。
石川県は現在走っているステンレス軽量車両が払い下げられます。
(富山県にもその車両が少し払い下がられることになったようですが・・・・・)
開業による経済効果も期待はできるとは思いますが、実際のところ、金沢有利な状況には変わりありません。
おそらく富山は通過県となってしまうのではないでしょうか?
北陸新幹線開業が決定した時には、まだ、自民党政権を握っていた時。
富山県の政治家より石川県の首相にまでなった方のほうが影響力が強く、貧乏くじを引いてしまっているような感じです。
政治家が影響を及ぼしている施設、道路、新幹線関係、港湾など枚挙にいとわないと思いますが、これが本当の政治だったのか?と今更ながら疑問に思ってしまいます。
利権政治はもう止めにしてほしいものです。
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