夏も終わりに近づいて、秋の気配が判るようになってきましたが、お盆休みに長崎、軍艦島に行ってきました。

ご存知の方も多いとは思いますが、長崎市の沖合にある島のことです。
見た目が軍艦のように見えるということでこのように呼ばれています。
右側が船首のように見えますよね。
長崎港から船で揺られて約1時間。
突如として上のような「島」が姿を現します。

船上から接近した様子が上記の写真です。
島の周りはコンクリートで固められ、島の上には8階建てのアパートがそびえています。
今回、上陸はできたのですが、一部だけが許可されていました。
上陸した場所はコンクリートで固められた広場のような場所。
左手が島の中心部。
写真の奥にある建物は小中学校だった建物です。
真ん中の建物はアパート。
どの建物もコンクリートしか残っていません。

記録によると江戸時代からとありますが、本格的に採掘がはじまったのは明治からで、個人所有だった島を三菱に売却したあたりから本格的に採掘を始め、戦後1974年に廃坑となるまで、この島は発展を続けました。
最初は土と岩の島だったものが、だんだんと海岸を埋め立て、堤防を築き、島を広げていきました。
働く人も増加し、家族も移り住むようになり、小学校まで出来たということです。最高で5000人余りの人が移り住んでいたということです。
町の中心部には店もでき、大概のものを買うことができたそうです。
また、行商するおばちゃんも島にきて、新鮮な野菜や魚、肉を届けてくれていたそうです。
娯楽施設は、パチンコ、映画館。
あとは何もありません。
ここでとれた石炭は良質で、八幡製鉄所などで鉄鉱石と混ぜ、鉄を作る材料になっていたようです。
現在、残っている建物は鉄筋コンクリート作りがほとんどですが、そのほとんどの建物は老築化し、崩壊する危険もあるそうです。
約40年間住まなくなってはいますが、ここに人が住んでいたということが幻のように思えます。
こんな廃墟は世界中を探してもめったにお目にかかれないと思います。
現在、世界遺産申請中ということですが、この島を残していくことは、日本の高度成長を支え続けた現実や、そこで働いた炭鉱夫のことを、しっかり残す意味でも成し遂げなかればならないことです。
皆様も機会があれば、ぜひ軍艦島へ行ってみてください。
感動するはずです。
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