2011年という年は私たち日本人にとって忘れられない年になるのは間違いがないと思います。
3月11日。
私は午後から富山刑務所の見学会に出席していました。
一通り見学を終了して、2階の会議室で説明を受けていた時、震度3の揺れを感じました。
「この刑務所の建物は耐震強度は他の建物よりあるますので壊れることはありませんが、揺れましたね?」
という言葉を刑務官から聞いたことが印象に残っています。
その30分後に連絡が・・・
「東北地方で大変なことになっているようだ」
会議室のテレビを入れて頂いたところ、津波が襲来している様子がヘリコプターの映像で映し出されていました。
4時頃に会社に戻ったのですが、娘が東京から戻っていたので一緒に津波が襲来している生の映像を食い入るように観ました。
その後、福島第一原発の津波襲来による放射能漏れの問題。
原子炉を冷却するための様々な措置がとられる様子が毎日続きました。
CMも「JC」のものしか流れない異常な事態でした。
東北地方の海岸に押し寄せる津波の映像も忘れることができません。
そして次の災害がタイの洪水。
現在は終息したようですが、経済に与える影響は現在も続いています。
また、富山県人の多数の死傷者がでた「ニュージーランド地震」も忘れてはなりません。
自然の猛威に振り回されてきた1年。
私たちの業界にも影響を与えました。
「自粛」という言葉で消費がされなくなったことです。
リフォームやサービスを受ける人たちが自粛してしまいました。
「そんなお金があるのなら寄付に回す方がいいのでは?」
「被災地の人は避難所生活をしているこの時に、快適な生活をするのはいかがなものか?」
そう考えるひとがいまだにおられます。
もうすぐ2012年。
来年はどうなるのでしょか?
私の予想では、「今までの販売チャネルが崩壊する元年になる」と考えています。
従来型の販売手法では売れなくなり、次のチャネルが席巻する。
住宅産業にかかわる商品やサービスは「説明商品」が多いと思います。
この商品はこのような特徴があり、このように使うと便利になります」と言った具合に専門家がいて説明しないと売れないという商品です。
新築住宅などはその典型ですね?
ところが、「洗浄便座」はどうでしょう?
日本人にとっては当たり前になってしまった「洗浄する」と言うことは今更説明を聞く必要もありません。
そのような商品は家電量販店やホームセンターなどで購入できますし、素人でも取り替えることが出来ます。
「エアコンクリーニング」はどうでしょうか?
私が創業した13年前は、いちいちその洗浄方法を説明していました。
今は説明の必要がありません。
家電量販店やホームセンターの販売商品になっています。
このように考えていきますと、住宅産業の中で説明しなくてもいい商品、サービスは量販店で、説明の必要のある商品は「専門家」が販売するという売り方がもっと加速していく時代に突入していくのではないかと思います。
さて、私たち専門家はどすればいいのでしょう?
これからじっくり考えていかなくてはなりません。
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